研究ノート・限界まで追い込む筋トレ

筋トレは限界まで追い込むべき?海外の研究7本

公開日: 2026-10-09 · 約16分で読めます

ヒロ

執筆・編集:ヒロ

ボディメイク・筋力トレーニング/体組成分析/減量・栄養・睡眠を、科学的エビデンスと実体験から発信。

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この記事の要点

  • 「もう1回も上がらない」ところまでやる筋トレ(限界まで追い込む方法)と、限界の1〜3回手前で止める方法を比べた試験をまとめた2つの統合分析(複数の試験の結果をまとめて分析する方法)では、筋肉の増え方にも筋力の伸びにも、はっきりした差は見られませんでした(分け方によってはわずかな差が出たものの、著者自身が慎重な解釈を求めています)。
  • ただし「限界まで行かなくていい」は「軽く流していい」という意味ではありません。別の分析では、限界から遠いところで止めるほど筋肉の増え方は小さくなる傾向が示されています。
  • 筋トレ経験者で、片方の脚(または腕)は限界まで、もう片方は1〜3回手前で止めて8週間続けた試験でも、筋肉の厚みの増え方はほぼ同じでした。
  • 一方、同じ試験の18人では、限界まで行った側のほうが「きつい」「不快だ」という感覚が強く、終わった後の気分も悪くなりやすいことが報告されています。
  • 試験の多くは若い人で、期間は6〜14週間ほど。日本人や中高年のデータではなく、近年の試験の多くは同じ研究者の周辺から出ています。

「筋肉を大きくしたいなら、毎セット限界まで追い込め」という言葉は、ジムでも動画でもよく耳にします。

このブログの中でも、書き方は揺れてきました。ある記事は「『あと2回はできそう』というところで止める」ことをすすめ、別の記事は「背中の筋肉を限界まで追い込む」ための工夫を紹介しています。また「筋肉は『追い込むほど育つ』は本当?」という記事では、毎回限界まで追い込む必要はないと書きましたが、そこでは研究を具体的に示していませんでした。

この記事では、限界まで追い込む筋トレと、少し手前で止める筋トレを直接比べた研究を一次資料で読み、何が分かっていて何がまだ分からないのかを整理します。

読む一次資料

#資料(掲載誌)中身入手性
①Grgic J, et al. "Effects of resistance training performed to repetition failure or non-failure on muscular strength and hypertrophy: A systematic review and meta-analysis." J Sport Health Sci 2022;11(2):202-211限界まで行う・行わないを比べた15試験(394人)を統合し、筋力と筋肉の増え方を比べた全文無料(PMC9068575)
②Refalo MC, et al. "Influence of Resistance Training Proximity-to-Failure on Skeletal Muscle Hypertrophy: A Systematic Review with Meta-analysis." Sports Med 2023;53(3):649-665「限界」の定義ごとに試験を分け直し、筋肉の増え方を比べた(15試験)全文無料(PMC9935748)
③Robinson ZP, et al. "Exploring the Dose-Response Relationship Between Estimated Resistance Training Proximity to Failure, Strength Gain, and Muscle Hypertrophy: A Series of Meta-Regressions." Sports Med 2024;54(9):2209-2231各試験で「限界まであと何回だったか」を推定し、筋力・筋肉の伸びとの関係を連続的に分析した抄録のみ確認
④Refalo MC, et al. "Similar muscle hypertrophy following eight weeks of resistance training to momentary muscular failure or with repetitions-in-reserve in resistance-trained individuals." J Sports Sci 2024;42(1):85-101筋トレ経験者18人の左右の脚を「限界まで」と「1〜2回手前」に割り振り、8週間比べた抄録のみ確認
⑤Refalo MC, et al. "The Effect of Proximity-To-Failure on Perceptual Responses to Resistance Training." Eur J Sport Sci 2025;25(3):e12266④と同じ試験で、きつさ・不快さ・終わった後の気分を比べた全文無料(PMC11832030)
⑥Vasconcelos T, et al. "Elbow Flexor Adaptations to Failure Versus Repetitions-in-Reserve Training: A Unilateral Within-Participant Study in Resistance-Trained Adults." Muscles 2026;5(3):61筋トレ経験者19人の左右の腕を「限界まで」と「1〜3回手前」に割り振り、8週間比べた全文無料(PMC13609929)
⑦Vasconcelos T, et al. "Comparative Adaptations to Different Leg Extension Set-termination Strategies in Trained Men and Women: A Unilateral Within-Participant Study." J Strength Cond Res 2026;40(10):1205-1213筋トレ経験者19人の左右の脚で、同じ比較をレッグエクステンションで8週間行った抄録(掲載誌)

①はオーストラリアのビクトリア大学、米国ニューヨーク市立大学リーマン校、クロアチアのザグレブ大学などの研究チームによる分析で、利益相反は「なし」と書かれています。②と⑤はオーストラリアのディーキン大学などの研究チームによるもので、②の利益相反の欄には、著者のうち2人が「フィットネス業界で執筆者・指導者として収入を得ている」ことが開示されています。⑥⑦はポルトガルの大学の研究チームで、ポルトガルの公的な研究助成を受けています。

なお、②④⑤⑥⑦はいずれも同じ研究者(Refalo氏)が著者に入っており、③にも共著者として加わっています。この分野の近年の根拠の多くが同じ研究者の周辺から出ている点は、押さえておく必要があります。

設計──「限界」とは何か、どう比べたのか

ここでいう「限界」とは、正しいフォームのまま持ち上げようとしてももう1回も上がらない状態のことです。研究ではこれを、持ち上げようと2秒ほど粘っても上がらない、といった形で決めています(⑥)。

比べる相手は「限界の手前で止める」やり方です。近年の試験では、「あと何回できそうか(余力)」を本人に見積もってもらい、あと1〜3回できそうなところでセットを終える方法が使われています。

①は、くじ引きのように参加者(または左右の手足)を振り分け、6週間以上続けた健康な人の試験を集めました。条件に合ったのは15試験・394人(男性265人、女性129人)で、全員が若い成人でした。期間は6〜14週間(中央値8週間)、週2〜3回。筋トレ経験者を対象にした試験は6つです。

②は、「限界」の決め方が試験ごとにばらばらだった点を問題にし、①とは別の基準で集めた15試験を「本当に上がらなくなるまでやった試験」「それ以外の基準で『限界』とした試験」「動作の速さの落ち具合でセットを止めた試験」の3つに分けて分析し直しました。

結果の大きさは「効果量(試験ごとに測り方が違っても比べられるようにそろえた、差の大きさの指標)」で示されます。

結果①──2つの統合分析では、はっきりした差はなかった

分析比べたもの差(効果量)95%信頼区間
① 筋力(15試験)限界まで vs 手前で止める−0.09−0.22〜0.05
① 筋肉の増え方(7試験・219人)限界まで vs 手前で止める+0.22−0.11〜0.55
② 筋肉の増え方(本当に上がらなくなるまでの5試験)限界まで vs 手前で止める+0.12−0.13〜0.37
② 筋肉の増え方(「限界」の定義を問わない9試験)限界まで vs 手前で止める+0.190.00〜0.37
② 筋肉の増え方(速さの落ち具合で止めた6試験)大きく落ちるまで vs 中くらいで止める+0.08−0.16〜0.32

※①②の本文・表の値。プラスは「限界まで」のほうが大きい方向、マイナスは「手前で止める」ほうが大きい方向。

①の著者は、「限界まで行うことは筋力と筋肉の増加に必須ではなさそうだが、限界まで行うことが悪影響を与えるわけでもなさそう」と結論しています。

なお①では、総量(重さ×回数×セット数)をそろえなかった試験に絞ると、手前で止めるほうが筋力の伸びが大きいという結果(−0.32、−0.57〜−0.07)でした。ただし著者によると、それらの試験の多くでは手前で止める側のほうがセット数が多く、総量の違いが影響した可能性があります。総量をそろえた試験だけでは差はありませんでした(+0.01)。

②では、「限界」の定義を問わずにまとめると、限界まで行ったほうがわずかに有利(+0.19)という結果が出ました。ただし著者自身が、計算の前提となる数値を少し変えるだけで統計的な有意差が消えることを示し、この結果は慎重に扱うべきだと書いています。そのうえで、最も厳密な「本当に上がらなくなるまで」の5試験に絞ると差は見られず、「限界まで行うことが手前で止めるより優れているという根拠は無い」と結論しています。

結果②──ただし「軽く流してもいい」わけではない

③は、各試験の内容から「セットを終えた時点で、限界まであと何回だったか」を推定し、その回数と筋力・筋肉の伸びとの関係を分析しました。抄録によると、

という結果でした。ただし著者は、「あと何回」を論文の記述から推定しているため正確な関係は分からず、探索的な分析として慎重に解釈すべきだと述べています。

②も、速さの落ち具合で止めた試験の結果などから、限界に近づくほど筋肉は増えやすいが、その関係はまっすぐではなく、ある程度近づくと頭打ちになる可能性を示しています。つまり、2つの分析を合わせて読むと、「限界の少し手前までしっかりやる」ことと「余力を大きく残して止める」ことは別物だと考えられます。

結果③──筋トレ経験者の左右比較でも、筋肉の増え方はほぼ同じ

①②の対象の多くは筋トレ未経験の人でした。①で筋トレ経験者の筋肉の増え方を調べた試験はわずか2つ、②でも、限界まで行うかどうかを直接比べた9試験のうち2つです。そこで近年、経験者を対象に、同じ人の左右の手足で比べる試験が行われています。

試験対象・やり方筋肉の厚みの増え方最大挙上重量の伸び
④ 2024年筋トレ経験者18人(男性12人・女性6人)/片脚ずつのレッグプレスとレッグエクステンション/一方の脚は限界まで、もう一方はあと2回・あと1回で止める/週2回・8週間限界まで +0.181cm、手前で止める +0.182cm(太もも前の平均)—(抄録に記載なし)
⑥ 2026年筋トレ経験者19人(男性11人・女性8人)/片腕ずつのプリーチャーカール(最大の70〜80%の重さ)/一方の腕は限界まで、もう一方はあと1〜3回で止める/週2回・8週間・5〜6セット・休憩2分限界まで +0.237cm、手前で止める +0.205cm(差 0.032cm、−0.044〜0.113)限界まで +6.00kg、手前で止める +5.41kg(差 0.588kg、−0.491〜1.66)
⑦ 2026年筋トレ経験者19人(男性11人・女性8人)/片脚ずつのレッグエクステンション/同じ比較を8週間差 −0.019cm(−0.094〜0.054)差 0.198kg(−1.87〜2.6)

※④⑦は抄録、⑥は本文の値。⑥⑦の差は「限界まで」から「手前で止める」を引いた値と幅。

④では、8週間でこなした総量も両方の脚でほぼ同じでした。⑥では、限界まで行った腕のほうがわずかに大きい方向でしたが、幅はゼロをまたいでおり、著者は「1〜3回手前で止めても、限界まで行うのと同程度の筋肉と筋力の伸びが得られた」と結論しています。男女別に見ても同じ傾向でした。⑦も、筋肉・筋力ともに差はごくわずかでした。

結果④──違いがはっきり出たのは「きつさ」と「気分」

⑤は④と同じ参加者で、1週目・4週目・8週目に、セットごとの不快さ、トレーニング全体のきつさ、終わった後の気分を尋ねました。

項目(⑤)限界まで手前で止める
セットごとの不快さ(0〜10)5.14.1
トレーニング全体のきつさ(0〜10)5.44.3
終わった後の気分(−5「とても悪い」〜+5「とても良い」)+0.3+1.2

※⑤の抄録・本文の値(3回の測定の平均)。

限界まで行うと、不快さもきつさも1点ほど高く、気分は「良い」側に振れにくくなっていました。差がいちばん大きかったのは8週目で、手前で止める側は週を追うごとに不快さが少し下がったのに対し、限界まで行く側はほとんど変わらなかったと報告されています。また反応には個人差が大きく、限界まで行っても気分が良かった人もいれば、悪くなった人もいたとされています。

著者は、こうした「きつさ」や「気分の悪さ」は長く続けることの妨げになりうると考察しています。筋肉の増え方に差がないのであれば、続けやすさの差は無視できない要素だと考えられます。

読み取りに注意したい点

⑥の抄録では、筋力の差(0.588kg、−0.491〜1.66)の幅が「85%の範囲」と書かれていますが、本文の結果の節では同じ数値の幅について「95%の範囲がゼロをまたいでいる」と説明されています。どちらの表記が正しいのかは論文からは判断できませんが、いずれの場合も「はっきりした差はない」という結論は変わらないと考えられます。

また⑥と⑦は、参加者の人数(19人)と男女の内訳(男性11人・女性8人)が一致しており、同じ参加者の腕と脚を別々に報告した可能性があります。ただし⑦は抄録しか確認できておらず、そのような記載は見当たりませんでした。同様に、④と⑤は論文自身が「同じ試験のデータ」と明記しています。表に並んだ試験の数ほど、独立した確認が積み重なっているわけではない点に注意が必要です。

この研究が言えないこと

  1. 「余力を大きく残して軽く流してもいい」とは言えません。比べられているのは「限界まで」と「あと1〜3回で止める」で、どちらもかなりきつい範囲です。③では、限界から遠いところで止めるほど筋肉の増え方は小さくなる傾向が示されています。
  2. 日本人集団のデータとは言えません。④⑤はオーストラリア、⑥⑦はポルトガルで行われた試験で、①〜③の統合分析も日本人を対象に絞ったものではありません。
  3. 中高年・高齢者に当てはまるかは分かりません。①に含まれた試験の参加者は全員が若い成人で、著者も中高年での試験が必要だと述べています。
  4. 筋トレ経験者についての根拠はまだ少ないです。①で経験者の筋肉の増え方を調べた試験は2つだけで、その2つでは限界まで行ったほうがわずかに有利という結果でした(効果量+0.15)。④⑥⑦は経験者ですが、いずれも20人前後の小さな試験です。
  5. 期間は6〜14週間ほどと短いです。何年も続けたときにわずかな差が積み重なるかどうかは分かりません。
  6. 「あと何回できるか」の見積もりは正確とは限りません。②の著者は、とくに軽い重さでは、限界までの距離を見誤りやすいと指摘しています。研究の参加者は事前に見積もりの練習をしていました(⑥)。
  7. けがのしやすさは比べられていません。これらの試験は筋肉と筋力の伸びを測ったもので、限界まで行うことの安全性を調べたものではありません。
  8. 試験した種目と部位は限られています。④⑥⑦は、レッグプレス・レッグエクステンション・プリーチャーカールという、マシンや片腕で行う種目です。スクワットやベンチプレスのような大きな種目で同じ結果になるかは、この3つの試験からは分かりません。

実践の視点から

筆者はトレーニング歴約40年の実践者ですが、公的な資格は保有していません。以下は資料を読んだうえでの整理であり、指導ではありません。

読んでみて感じたのは、「毎セット限界まで行かないと筋肉はつかない」という考え方にも、「限界まで行くのは体に悪いから避けるべき」という考え方にも、強い根拠は無いということです。どちらで行っても、筋肉と筋力の伸びは同じくらいだったという結果が、いちばん印象に残りました。

そのうえで、資料から考えられる目安を整理すると次のようになります。

なお、①に含まれた試験はすべて若い人が対象でした。中高年の方や、血圧が高い方、持病のある方は、限界まで力を出し切る運動の前に医師に相談してください。効果の出方には個人差があります。

まとめ

出典(一次資料)

  1. Grgic J, Schoenfeld BJ, Orazem J, Sabol F. Effects of resistance training performed to repetition failure or non-failure on muscular strength and hypertrophy: A systematic review and meta-analysis. J Sport Health Sci. 2022;11(2):202-211. doi:10.1016/j.jshs.2021.01.007 全文(PMC9068575)
  2. Refalo MC, Helms ER, Trexler ET, Hamilton DL, Fyfe JJ. Influence of Resistance Training Proximity-to-Failure on Skeletal Muscle Hypertrophy: A Systematic Review with Meta-analysis. Sports Med. 2023;53(3):649-665. doi:10.1007/s40279-022-01784-y 全文(PMC9935748)
  3. Robinson ZP, Pelland JC, Remmert JF, Refalo MC, Jukic I, Steele J, Zourdos MC. Exploring the Dose-Response Relationship Between Estimated Resistance Training Proximity to Failure, Strength Gain, and Muscle Hypertrophy: A Series of Meta-Regressions. Sports Med. 2024;54(9):2209-2231. doi:10.1007/s40279-024-02069-2(PMID 38970765)
  4. Refalo MC, Helms ER, Robinson ZP, Hamilton DL, Fyfe JJ. Similar muscle hypertrophy following eight weeks of resistance training to momentary muscular failure or with repetitions-in-reserve in resistance-trained individuals. J Sports Sci. 2024;42(1):85-101. doi:10.1080/02640414.2024.2321021(PMID 38393985)
  5. Refalo MC, Helms ER, Hamilton DL, Fyfe JJ. The Effect of Proximity-To-Failure on Perceptual Responses to Resistance Training. Eur J Sport Sci. 2025;25(3):e12266. doi:10.1002/ejsc.12266 全文(PMC11832030)
  6. Vasconcelos T, Alves AR, Refalo MC, Lucas GC, Vasconcelos PR, Paulo Brito J, Casanova F, Vilaça-Alves J, Oliveira R. Elbow Flexor Adaptations to Failure Versus Repetitions-in-Reserve Training: A Unilateral Within-Participant Study in Resistance-Trained Adults. Muscles. 2026;5(3):61. doi:10.3390/muscles5030061 全文(PMC13609929)
  7. Vasconcelos T, Ruivo A, Refalo MC, Chaves Lucas G, Vasconcelos PR, Brito JP, Vilaça-Alves J, Oliveira R. Comparative Adaptations to Different Leg Extension Set-termination Strategies in Trained Men and Women: A Unilateral Within-Participant Study. J Strength Cond Res. 2026;40(10):1205-1213. doi:10.1519/jsc.0000000000005494(PMID 42617172)

よくある質問

筋肉を大きくするには、毎セット限界まで追い込む必要がありますか?

限界まで行う筋トレと手前で止める筋トレを比べた2つの統合分析では、筋肉の増え方にも筋力の伸びにもはっきりした差は見られず、著者は「限界まで行うことは必須ではなさそう」と結論しています。ただし対象の多くは若い人で、期間は6〜14週間ほどです。効果には個人差があります。

限界の何回手前で止めればいいのですか?

筋トレ経験者を対象にした試験では、「あと1〜3回できそう」なところで止めた側が、限界まで行った側とほぼ同じだけ筋肉が増えていました。一方で、限界から遠いところで止めるほど筋肉の増え方は小さくなる傾向を示した分析もあり、余力を大きく残しすぎないことが大切だと考えられます。

限界まで追い込むと逆効果になりますか?

今回読んだ資料では、限界まで行うことで筋肉や筋力の伸びが小さくなったという結果は、総量をそろえた比較では見られませんでした。ただし限界まで行うと、きつさや不快さが増し、終わった後の気分も悪くなりやすいと報告されています。

筋トレ経験者は限界まで追い込んだほうがいいのですか?

2022年の統合分析では、筋トレ経験者だけに絞ると限界まで行ったほうがわずかに筋肉が増えたという結果でしたが、その根拠は2つの試験だけでした。その後の経験者の左右比較の試験(18〜19人・8週間)では、ほぼ同じ増え方でした。

「あと何回できるか」は自分で正しく見積もれますか?

正確とは限りません。統合分析の著者は、とくに軽い重さでは限界までの距離を見誤りやすいと指摘しています。試験の参加者は事前に見積もりの練習をしていました。ときどき限界まで行って、見積もりのずれを確かめる方法もあります。

中高年でも同じことが言えますか?

分かりません。2022年の統合分析に含まれた試験の参加者は全員が若い成人で、著者も中高年での試験が必要だと述べています。持病のある方や血圧が高い方は、限界まで力を出し切る運動の前に医師に相談してください。

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